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おしらせ

模様染めについて④ 堰出友禅・無線友禅・ろうけつ染

みなさんこんにちは

もうすぐ平成の時代も終わりますね。

新しい令和の時代が明るく希望に満ちた世の中になることを願います。

さて、久々に模様染めについての続きをまとめてみましたのでよろしければご確認下さい(^^) 今回は表題のように3種類です。

 

④堰出友禅

手描き染めの堰出し友禅と本友禅との大きな違いは模様の輪郭線がないことで、そのために堰出友禅は力強い柄の表現になります。

 

染法は糊置きが違いますが、他はほとんど同じです。ただ、模様の差があることから金加工や刺繍等の付帯加工はほとんどしません。

・堰出し糊置き

堰出し糊置きとは、模様に糸目糊を置いた後に、地の部分を伏せ糊で伏せて、挿し友禅の染液が地の部分に出ないように防染する仕方です。

この時に堰糊を途中で止めてしまうと糊型が付いてしまい、地染めの時にムラが出たりしてしまい、問題の原因となったりします。

また、もち米糊を使用しないでゴム糊で堰出しをすると、水洗を行ってもゴムの粒子が残留して水をはじいてしまい地染めがうまくいかないケースもあるので注意が必要です。

 

 

⑤無線友禅

生地に直接筆や刷毛で絵を描くように染める方法で、室町時代末期の辻が花の墨描きや尾形光琳の冬木小袖が有名です。

 

天然染料の時には豆汁・明礬などで色止めをしていましたが、今では生地に豆汁と少しのふのりで地入れをして染料液で描くか染料液に豆汁を混合して描くので、別名で豆描き友禅とも呼ばれます。

また、模様の表現方法としてにじみを出すような場合には濡れ描き友禅とも呼ばれます。

 

 

⑥ろうけつ染

ろうけつ染め自体は昔からある染法ですが、一時途絶えていたこともある染法です。大正時代に入り、ろうの防染性と亀裂の面白さにより復活しました。

石油化学の発達で撥水性のある各種の防染剤や溶剤が出てきていることから、ろう以外の材料を使用することで、新しい表現方法も可能となりました。

 

 

a.下絵

ろうけつの下絵に青花を使用すると、ろうの溶けた温度で青花の色が落ちにくくなるので、熱で色の消えやすいデンプン反応を利用した代用青花を使用します。

ろうけつは本友禅のように繊細な模様よりも、大まかで自由な表現に特長がありますので、下絵もろうけつ染めの特長に合わせて描くことが必要となります。

b.ろう描き

木ろう・白ろう・密ろう などの天然ろうや、硬化ろう・ステアリン・パラフィン・マイクロワックス・カルナバ 等の加工合成ろうは、その防染性や亀裂の有無によって使い分けるか、配合して使用します。また、細線を表すために糸目ゴム・反防染のために溶剤性のゴム類も併用する場合がございます。

主に筆・刷毛を使用して、ろう描きをしますが、木版や型紙等も模様の表現法として使用したりもします。

c.挿し・引染

ろうの撥水性を利用しますが、ろうは熱で溶けるので、冷染液を筆・刷毛で染め付けます。

次回は絞りの方についてまとめてみます!

 

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