おしらせ

金彩についてⅠ

皆様 こんにちは

最近弊社HPのおしらせの状況を確認しておりますと、結構堅い系の内容の記事を見られていることがわかりましたので久々ではございますが、きもの通信系の記事をアップさせていただきます。

ほぼ一年ぶりとなりますが金彩についてのご説明となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金彩加工

金彩加工には数多くの加工方法があって、手法の相異、表現の違いによって分類されていおります。すべて金属箔粉による方法となりますが、新しい材料、技術、用具での加工方法も出てきております。

 

(1)金線描き

糸目加工とも筒描きとも呼ばれている加工方法となります。

一般に、油性の合成樹脂(金糊の名称で市販されている)の中に金属粉を混合して、筒紙に入れます。次に筒の中にある空気を絞り出してから先金を付けて、仕事にかかります。

一般には、手描友禅の染め上がったものに、その輪郭線に全線加工をします。この時、下の図柄の特長をそこなわないように注意が必要です。

その他、太い筒を用いて盛り上げ箔加工の下地にも使います。

 

(2)押箔加工

普通、べた箔加工と呼ばれる方法となります。

a.接着剤を箔を貼る部分全面に、均一に筆で塗り付けます。筆を使うので塗りムラのないように注意が必要となります。

接着剤は塗り易いでんぷん系の姫糊を主体として、それに接着力の強い合成樹脂と、乾燥抑制剤のグリセリンを少量混合します。

b.均一に塗り終わった後、表より紙や布で余分の接着剤を押えて取り、すぐに箔を箔箸で、シワにならないように貼り付けます。箔は非常に軽いものなので、風が起こらないように注意する必要があります。

c.綿花や柔らかい布で押えておいて自然乾燥します。もし貼った部分が引きつれるような時は接着剤が多すぎることが原因で、裏よりアイロンで伸ばすこともあります。

※糸目箔の場合には油性の酢酸ビニールで筒描きし、一息おいて接着力が最高になった時に箔を貼ります。この場合は金線加工よりも、ずっと光沢がよくなります。模様以外の部分にある箔は接着していないので、乾燥してから刷毛で除かないといけません。

 

(3)摺箔

小紋の型紙を使って、小紋の模様を箔で現わす方法となります。

友禅染の雲取り部分などによく使われていますが、直接型紙を上に置くと、摺箔を置きたい部分の輪郭が分かりにくく、模様以外にも箔が付くことになります。

a.まず生地の上にトレーシングペーパーなどの透明な薄紙を置き(えんぶた)、小刀で模様の輪郭を切り抜きます。

b.この上に型紙を置き、位置がズレないように接着剤を檜篦で型置きをします。

c.型とトレーシングペーパーをはずして箔を全面に貼ります。

d.綿花などの柔らかいものでソッと押えて乾燥します。

e.乾いた後にブラシで余分の箔を取り除きます。

接着剤は駒篦(こまべら)を使いますので、押箔と同じ内容のものでいいですが、糊は薄めずに粘りの強いものを使う必要があります。

 

(4)切箔・截箔

キリ箔と呼ばれているものには二通りございます。

一つは業界一般で普及している切箔模様を彫った型紙を使って、摺箔と同じ方法で箔置きをするものとなります。

他の方法は截箔で、截金細工や扇面に、また有名な『平家納経』に見られるもので、箔を四角や短冊状に截ったものを接着剤を塗った部分に振り落として箔模様を表わすものとなります。

截箔は箔を約20cm角で表面に鹿皮を張って、アイロン台のようにした台上に置いて、鋭く削ったシノ竹のペーパーナイフで押し切ります。

截箔を散らす部分全面に接着剤を筆で塗り、余分のものを紙や布で拭き取り、截箔を落としていきます。次いで上より薄く押さえて接着させて自然乾燥させます。

接着剤は截箔のないところには残りますので、乾燥後に皮膜を張って、光沢の出るものはさけるべきです。強くしたい時には樹脂エマルジョンやニカワを混ぜます。必要に応じて少量のグリセリンも使用します。

この加工は、よく次の振り金砂子加工と一緒にすることがございます。

 

(5)振り金砂子

金属箔を細かく砂子状に振り落とす方法となります。

接着剤は截箔と同じものを同様に使用します。

次に適当な目の竹筒に金箔を入れて、硬目の筆の穂を半分に切ったオトシ刷毛でモミ落とします。雲取りに砂子でぼかし模様を現わしたい時には、外側からも振り落として、よくさばいた柔らかい筆か、千切った綿花の先で掃き寄せると砂子ぼかしができます。

次に生地の裏から手拭いやガーゼで必要以外の水分を拭き取って、表から紙でうすく押えてから乾燥させます。

 

(6)もみ箔加工

揉み紙のように亀裂の入った箔模様を現わす方法となり、ローケツ染のようなヒビ割れになります。これも二通りの方法で行なわれています。

一つは押し箔糊を使って箔を貼り、生乾き、または乾燥してから手で揉むと、揉み紙状に亀裂が入って箔が取れます。生乾きの時と乾燥した場合によって亀裂の形が変わります。

もう一つは亀裂状の型を使う方法となります。

釘を多数打ち込んだ額縁状の木枠に真綿をクモの巣状に引っ張って、それに薄いゼラチンで膜が残らないように吹き飛ばしておきます。

この真綿の型を使って摺箔糊を置いて、その上に金箔を貼ります。ほぼ生乾きになった時に、真綿を剥がすと、真綿のある部分にだけは金箔が付かずに亀裂模様が現れます。

 

(7)たたき加工

振り金砂子よりも粗く力強い表現に使います。

摺箔用の接着剤を、ササラなどの毛足の硬いものや、スポンジを使って生地にたたくようにして付けます。

その上から箔を貼り、乾燥後、余分の箔を取り除きます。この方法で金粉を混ぜた接着剤を使えば、光沢は劣るが一度で処理が可能です。

また全体に箔下糊を塗り、振り砂子の代わりに筆先に箔の粉を付けて表現する方法もございます。

 

次回 金彩についてⅡについてご案内します。

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