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おしらせ

金彩と刺繍Ⅲ

皆様こんにちは

ようやく刺繍までたどり着けました。

今回は金彩と同様職人技の刺繍について勉強したいと思います。

 

 

 

 

刺繍

針と糸を用いて、生地に種々の模様を刺し繍い、図柄を表現することで、大別すると手刺繍と機械刺繍とに分けられます。

また、刺繍独特の立体感と平糸・金駒糸等の光沢で友禅に部分加工して、豪華さを表現する「あしらえ刺繍」と、刺繍だけで模様を表わす「素縫い」とに分けることもできますが、ここでは特に友禅工程の1つとして、手刺繍の「あしらえ刺繍」について取り上げます。

 

 

(1)刺繍の工程

①配色・・・刺繍をするに当っての配色、つまり色使いを決定します。

 

②生地張り・・・生地に刺繍をする場合、生地を張り固定する必要がございます。

「台張り」ともいい、「繍台張り」・「角枠張り」・「台枠張り」等の方法があります。

 

③糸染め・・・配色した色見本にしたがって、絹糸や錦糸等を染めます。

江戸末期までは植物染料で染められていましたが、現在ではほとんど化学染料で染められています。糸染めは煮染で、20分以上の時間を要します。

 

④糸巻き・・・刺繍糸を扱いやすいように巻く工程で、「駒巻き」・「管巻き」の2方法がございます。

 

⑤糸撚り・・・刺繍糸に撚りをかける工程で、これには「手撚り」と「駒撚り」の2種類がございます。

 

⑥繍い・・・地色と図柄にふさわしい色糸や金銀糸を用いて、生地に一針一針繍う工程となります。

 

⑦仕上げ・・・繍い上げた生地の裏から、糊をつけ、霧吹きし、そのあと表からコテかアイロンを当てて、十分に乾燥させます。

 

※「素縫い」の工程

「あしらえ刺繍」の①~⑦の工程については同じですが、その前に次の①~④の工程が必要となります。

 

①構想・・・デザイン・配色について練ります。

 

②草稿・・・構想に基づいて、具体的に草稿紙に模様を描く工程となります。

 

③下絵羽・・・絵羽模様にする場合、図柄を合わせるために仮仕立をします。

 

④下絵描き・・・生地に刺繍をするために、草稿にしたがって下絵を描く工程で、生地の種類や色により、墨・胡粉・金泥等を使いわけ、筆で生地に写していきます。

 

 

(2)刺繍の技法

現在では200~300種類もの技法があるといわれています。そのうち重要なものは30数種類で、なかでも京繍では基本技法を次の15種としています。

 

①鎖繍・・・線描効果を出すために、鎖形に線を表わす繍い片です。

 

②纏い繍・・・細い線を表現する時に用いる技法で、下絵の線に沿って、針足を「ノ」の字になるように刺していきます。

 

③繍切り・・・比較的小さい面を表現する場合の基本的な技法で、生地目の経緯に関係なく、平繍・斜繍等で自由に繍い詰めていきます。

 

④相良繍・・・点を表現する典型的な技法で、芥子繍よりやや大きい点刺しで、糸の結び玉を作っていく方法となります。肯定紋や花芯等に多く用いられ、その他疋田繍・鹿の子繍等にも応用されています。

 

⑤渡り繍・・・比較的広い面をびっしり繍い詰める場合に用いる技法で、繍い糸を生地の経糸または緯糸に、平行、密着させて隙間なく詰めていきます。

 

⑥割り繍・・・平面を繍う技法で、繍切りを変化させたもので、「割り繍切り」ともいわれます。その形から「おがみ繍」とも呼ばれます。図柄が木の葉のように左右対称になっている場合に使います。

 

⑦刺し繍・・・平面を繍い詰める技法で、主に動物の羽毛や花弁を写実的に、立体的に表わす時に用います。一つの模様を何段かに分け、各段ごとに針足に長短をつけ、割り込みを加減しながら繍い詰めていきます。

 

⑧割付文様繍・・・線を表現する一種の技法で、平面を繍い詰めた上に、金・銀糸等で図柄を割付文様に繍い分けていきます。

 

⑨霧押え繍・・・点状に繍う技法だが、補助的な技法であり、渡り繍等の本繍い糸が生地から浮かないように押えるためのものとなります。

 

⑩駒繍・・・線描によって文様の輪郭を表現したり、平面を繍い詰めたりするのに使う技法で、駒という木製の糸巻きに巻いた金糸・銀糸、あるいは刺繍針の穴に通らないような太い色糸等を模様に沿って置いて別の細い綴糸で繍い止めていきます。

 

⑪組紐繍・・・細長い平面を繍い詰める技法で、組紐も組目文様を写実的に表現するのが特徴となります。

 

⑫菅繍・・・平面に変化をつけて繍い、文様を表現する技法で、生地の緯糸に沿って一針足ごとに一目とか、あるいは二目とか、一定の間隔をあけて糸を渡し、これを細糸で、ぐの目に止める繍い方となります。

 

⑬肉入れ繍・・・糸・綿・紙等を芯に入れ、その上から繍いを施して、刺繍を厚くする技法となります。文様を立体的に表現したり、重厚味を出す時に用いますが、あまり薄い生地には向いていません。

 

⑭竹屋町繍・・・文様も平面を繍い詰める技法の一種で、主に紗に用いられます。このため「紗繍」ともいわれます。平箔糸または撚糸を用い、生地の緯糸に沿って経糸をすくい、それと綴糸のかわりにしながら繍い詰めていきます。

 

⑮芥子繍・・・点を表現する典型的な技法となり、定紋や雲・霧等を施す時に用います。細めの撚糸または平箔糸を繍い糸に使用し、針足を密着するように狭くして点を表わします。芥子粒のようにみえるのが特徴です。

 

★仙頭(スワトウ)・・・京繍ではないですが言わずと知れた有名な中国刺繍ですね。ヨーロッパ調のレース風でドロンワーク(生地の一部を切り抜いてその部分に刺繍をすること)とカットワークのミックス品となります。広東省東部の貿易港で出荷したのでこう名付けられたらしいです。

 

 

(3)刺繍の用具

 

・刺繍台・・・刺繍を施す生地を張る台で、横棒・篠棒・抜棒及び脚をもって組立てます。大きさは大小種々ありますが、一般に長さ75cm位のものが用いられております。

 

 

・針・・・針の種類は10種類ありますが、大きさの順に、相中・常細・大細・糸八・細八等があります。

 

・鋏・・・7、8cm位の小型のものを用います。

 

・目打・・・刺繍用の目打を用い、糸を撚る時、糸を揃える時、または縫い目を整える時等に使用します。

 

・金糸駒・・・木製で、金銀糸等を巻くものとなります。

 

・面相筆・・・下絵を描く時に用います。

 

・刷毛・・・型紙を用いて、生地に図柄を刷込む時に用います。

 

次回は「仕上」の加工について取り上げたいと思います!

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