あいかわらず暑い日が続きますね。
先週、ホテルグランヴィア京都で行われた「京のゆかたまつり」に参加してきました。
やっぱり夏のゆかたはいいですね(^^)
皆さん こんにちは
今から25年程度前に「パールトーン通信」という取次店様向け情報小冊子を年四回発行していたのですが、今回新たに復活することとなりました。
取次店様向け情報となるので、全てをこのWEB上で公開するわけにはいかないのですが、弊社社内系情報につきましては抜粋して掲載させていただきます。
今回は「ゆかたの季節ですね!」というお題目での抜粋情報をアップさせていただきます。
昨年の弊社仕立部のミッション実現のお話です!
平成最後となるきものサミットが9月5日(水)ホテルグランヴィア京都で4年ぶりに開催されます。
16回目となる今回は「旧態依然とした商慣習の改善」がメインテーマとなるようです。
また、「きもの文化」をユネスコ無形文化遺産登録に向けた取り組みや、成人式、きものの日の取り組みも検討する有意義なサミットとして注目されています!
17回続いたシリーズもこの回でラストとなります!
「パールトーンハイグレード」が京都産業技術振興財団より京都中小企業技術大賞 優秀技術賞受賞!
1998年(平成10年)
研究開発のなかで生まれた「パールトーンハイグレード」は業界内外から高く評価され新しい活路の発見となりました。
創業者、國松勇はその技術に甘んじることなく、安心加工をめざし、常に次なるステップに向かい研究開発を進めてきました。その心は今もなおパールトーンに生き続けています。
天然繊維の風合いを全く損なうことなく、高い撥水効果を発揮して美しさを守る
それがパールトーンの大原則です。
しかし、ここでいささか課題だったのが高い温度への対応でした。
単純に高温での撥水効果を高めるだけならこれまでの技術でも十分可能です。しかし、そうなると天然繊維の風合いが損なわれる可能性が出てくるわけです。
たとえ、沸かしたてのお茶やコーヒー(80℃)くらいのものがデリケートな天然繊維にかかっても撥水効果を十分発揮し、しかも風合いもそのままというポリシーを徹底して貫いたのが「パールトーンハイグレード」という技術です。
パールトーンではこれまでも人体に優しい防カビ技術、繊維の復元力を高める防シワ技術、フロンやアルデヒドの削減をはじめとする環境対策技術と研究開発を進めてきましたが、パールトーンハイグレードはこうした研究過程の中で生まれた新技術でした。
この技術は業界の内外から高く評価され、京都産業技術振興財団が主催する1998年度の「京都中小企業技術大賞」の優秀技術賞に選ばれました。
より強く、よりデリケートに、より多くの人に安心をお届けするパールトーンハイグレードの開発が認められたことは大変誇りあること。
さらなる研究開発への意欲を燃やすステップとなりました。
皆様こんにちは
今回は染色の種類ラストとなります。「天保の改革」で木綿藍一色が江戸町人に広がったんですね。
1. 絞り染
古くは正倉院御物などにその技法はみられます。室町時代絞り染、型染を併用した「辻が花染」が生まれ、以後友禅染の中にその手法が入れられ慶長模様・寛文模様等に鹿の子絞りの高度な技法が駆使されています。
現代の絞りを技法的に分類しますと・・・
① 摘み絞り(つまみしぼり)
鹿の子絞り・匹田絞り・三浦絞り・くも絞り 等
② 縫じめ絞り
縫絞り・柳絞り 等
③ 板じめ絞り
桶絞り
④ その他
箱絞り・嵐絞り(手筋絞り)
等があり、その手法としては100種におよぶと言われています。
2. 中形
本来小紋・大紋に対する中形文様ということで、素肌に着る木綿藍染の単衣のことです。現在では浴衣と中形が混同されていますが、本来浴衣とは異なるものとなります。
中形の歴史は江戸後期「天保の改革」で庶民に絹糸使用を禁じたため、真岡木綿による中形染が技術的に精巧になり、デザインも洗練されて藍一色が江戸町人の生活に広まったといわれています。
染めの技法から中形は次の四つに分けられます。
① 長板中形
江戸中形ともいいます。長板を用いた一般の捺染と同じ技法による本藍染となります。
② 折付注染中形(折付中形・手拭中形・注染中形・阪中)
中形2反分を手拭の長さ(1m位)に折りたたみながら形付をし、上部から染料を注いで染めあげます。
③ 籠付中形
明治時代に開発された中形の型付法。
④ プリント中形
型紙を用いない機械プリントによる中形で色使いの上から、地白中形・地染中形・細川染(濃淡二度染)・差分け(一部に地色と異なった色をいれたもの)などに分けられます。
皆様 本当に暑い日が続きますね。
京都でも色々なニュースで取り上げられていますが、連日猛暑日が続いております。
そんな中、本日ユネスコ無形文化遺産の祇園祭(先祭)の山鉾巡行が行われます。
ここ数日は良いお天気で良かったですが、パールトーンでもこれまで各種胴掛等懸装品を加工させていただきました実績もございます。
是非浴衣姿で山鉾見物はいかがでしょうか?
ただめちゃくちゃ熱いのでくれぐれも熱中症にはお気を付け下さいね!
ベトナム工場のきものの仕立て??? 大丈夫なの?? と
思われている方もまだまだ多いようです。
そこで皆様からいただく質問に関しての弊社仕立部からの回答をご紹介いたします。
ご質問 その一
Q:大切なお着物を不衛生なところで仕立てるのは、気が引けますが・・・
A:実際は冷房完備のとても清潔な工場でご対応させていただいております。
ホントに清潔で無駄なものも一切ございません。
ご質問 その二
Q:どうしても安かろう 悪かろうのイメージを払しょくできないのですが・・・
A:海外仕立てですがパールトーンのブランドとしてお仕立てさせていただいていることから品質管理は徹底しております。仕立仕様等は基本パールトーン標準仕様をベースに対応させていただいており、弊社営業・仕立部共フルサポートで努力させていただきます。
ご質問 その三
Q:着物を知らないだけに、仕立てにこだわりなどないのでは?? 知識のない人がミシンで縫っているのではないですか??
A:仕立指導者を駐在させ日本式の指導を何年もしてきました。オペレーションをコントロールしているパールトーン仕立部のスタッフも和裁士がおり、海外仕立てですが、日本式のこだわりを持った100%手縫いの仕立となっております。
ご質問 その四
Q:きちんと商品が帰ってくるのか不安なんです・・・
A:昔と比べ物流面のインフラも構築されていることから商品がどこにあるのか追跡することも可能です。当然ながら船便ではなく、飛行機便です。
ご質問 その五
Q:他社さんでも海外仕立多いですよね。どこでも一緒じゃないですか???
A:海外仕立ての場合提携工場での仕立ても多いですが、パールトーンの場合パールトーンの資本でパールトーンベトナム工場を運営しています。
そのため安定した品質・納期・商品管理の対応が可能となります。
スタッフもパールトーンの社員です。
というように安心して仕立てをご依頼いただけるように日々努力いたしております。
Facebook7月動画でもちらりとご紹介したのですが、今回次回とパールトーンベトナム及び海外縫製についてのQ&Aをお伝えしたいと思います。
まず今回はパールトーンベトナムについてのご紹介です。
パールトーンではベトナムのホーチミンに着物仕立縫製工場がございます。
本工場と第二工場があり、15キロ~20キロ位離れているのですが、社員旅行もはじめ工場間の交流もあり、元気で活気のある雰囲気です。
広々とした敷地に本工場と第二工場とも平屋で、工場内は美しく整頓され、キレイな職場になっています。
スタッフの方々も明るくイキイキと仕事されておられ、ベテランさんが多いので品質が安定しています。
ベトナムという国自体発展し続けており国全体のパワーに圧倒されそうな感じがあります。
パールトーンでもベトナムの文化・習慣を大事にし、価値観の違いを考えながらコミュニケーションを豊かにして、理解を深めたうえで管理や指導を行い、お客様の期待以上の品質向上につとめていきたいと思います。
次回は海外仕立てについてのQ&Aをお伝えします。
詳細:http://www.pearltone.com/business/support.html
月刊PHPに先代の人生観が掲載
1998年(平成10年)
「人は誰でもたすきを掛けた駅伝ランナーのようなもの」 少しでもいい順位でたすきを渡せるように・・・
本社が京都にあるPHP研究所発行の月刊PHPの「私の信条」というコーナーに「人は誰でもたすきをかけた駅伝ランナー」というタイトルで、先代の國松会長の信条が紹介されました。
→たすきを受ける順位、つまり生まれた時の状況や仕事を引き継ぐ時の環境を変えることはできません。
しかし、たすきを渡す順位を変えることができる。自分の努力次第で上位を狙えるというように考えているのです。
私自身、次のランナーには私が引き継いだ順位よりも少しでもいい順位でたすきを渡したいと思っています。
順位を上げるには「徳」を積むことと私は考えています。古風な言い方になるのかもしれませんが、先人の教えのとおり、人との付き合いの中で切磋琢磨したり、人としての道を修養することによって「徳」を積んでいくこと、そのことで順位は上がっていくのだと思います。(本文より)
創業者の國松勇は単に堅物の研究者ではなく、付き合い好きで、人の世話をやくのが好きな性格でした。
そうした性格が功を奏して、この技術が軍隊とは無縁のきものにも応用されるようになったのです。それまでは、水に濡れるときものは縮んで使い物にならないというのが常識でしたから、きものを着る機会の多かった当時は多くの人に喜ばれる技術でした。
人の世話もし人の避ける争いごとの調停も自らすすんで引き受けていました。そのことで長時間を割き、また悩むことも多かったようです。
しかし、こうした人生が実り多いものにしたように思われます。
創業者の生き方を振り返って見た時、本人は特別考えていなかったかもしれませんが、人との関わりの中で自然と「徳」を積む努力をしていたようです。
自分が引き継ぐ時の状況はどうすることもできませんが、たすきを渡す順位は自分の意志と努力で変えることはできるはず。事業も社員も、そして文化も、それぞれの立場がそう考えて行っていくことが大切と先代会長は語っています。
カビシリーズの完結となります。実際はえてしまったカビどうしましょう。
一番良い対処方法は、着物を解いて水洗い(洗張り)を行うことですが、洗張り代・仕立て直し代と費用がかかるため、クリーニング(カビ取り)での対処が主流となっております。
まず、よく乾燥をさせ、カビ取り専門のクリーニング(石油系の溶剤で)を行います。残ったカビの跡(色抜け・変色)は染色補正と共に染替え等で対処します。
ご注意として例えば上記のようなクリーニングで処置したとしても一度カビが発生したお着物は、現状のままでは再度カビが発生する恐れがありますので、お仕舞になる場所の環境改善を行ってください(カビが生えたお着物を入れていたタトウ紙は必ず入れ替える。他のお着物と別に保管し、定期的に確認と空気の入れ替えを行い、除湿剤・シリカゲル・和服の友 等を利用することも効果的です)