青葉、若葉が目にまぶしく、風薫る季節。自然のあらゆるものが生命の輝きを
見せる五月。まだ少し肌寒い日があったり、夏のように強い直射日光が照りつ
けたりと気温、湿度の変化が激しいので、着るものの素材も一定ではありませ
ん。だからこそ、この時季は逆に様々なきものを着る楽しさがあるのです。
そんな初夏のきものと帯をもとめて「京のきもの屋 四君子」を訪ねてみました。

日本には明確な四季がありますね。それぞれの季節の花や鳥、植物を少し早めに柄として取り入れる事が季節感を最大限に生かしたきものコーディネートといえるでしょう。また、季節の表現は柄にだけあるのではなく、色や素材も表現手段として重要ですね。自然界が待ちわびている春の芽吹き色、これは三月に着て美しいし、四月は華やかな花の色。五月は青い空のように、からりと冴えた色。というようにそれぞれの季節に合った色も、季節を装う中で最も大切な部分だと思います。

元禄時代に、京都祇園に住した扇絵師、宮崎友禅斎が創案した京友禅。優美なやさしさをもつ日本画のようなこの京友禅の美しさは、京都を中心に全国を風靡しました。模様は京都四条派の画風が主流で繊細で華麗な装飾画が基盤になっています。当時は、御所解き文様(御所の女官や公卿の姫たちが好んだ衣裳の模様を簡略化した)が流行し、御所車、檜扇、花車、花のし、鳳凰など御所好みと称される模様と有職文様があしらわれていました。

きものを着るということは、そのほとんどが柄と柄を重ねることになりますね。
この時の基本は幾何学文様と写実文様、木と花、鳥と風花のように柄と柄でひとつの情景をつくり出すもので
お互いに柄が尊重し合っていいバランスになります。
しかしきものを着なれてくると、どこか冒険をしてみたくなるもで、きもののおもしろさ、楽しさは
「ちょっとくずしてみたい」気持ちが湧き出るところでもあります。
どんな柄を重ねても、白という色の使い方さえおろそかにしなければいいと思います。
これは日本人の髪が黒であることも、全体の色や柄を締めるという意味で
非常に重要なポイントだと思います。

古より、きものや帯に描かれていた模様は、現代の情報誌と同じ役目を果たしていたと思います。都の四季はこんなに美しい、流行の和歌や物語はこんな内容ですとか、大名行列はこんなに豪華ですよとか、という風に一枚のきものや帯に世の中の情報をぎっしり描き込み、染めや織りで表現したのがきものの模様の始まりです。このようにコーディネートの悦びは、あらゆる場所で仕入れた情報や知識、知恵を装いの中で思う存分表現することにあるのではないでしょうか。

今回ご紹介しています
「京のきもの屋 四君子」さんのきものや帯は
パールトーン加工を施した安心きものです。
五月は気候的に穏やかな月ですが、時には若葉を吹き飛ばす
メイストーム(五月あらし)が起こり、
突然の雨が降ってきたりもします。
そんな天候の変化やシミ・汚れを気にせず安心してきものを
楽しんで頂けるのが、パールトーン安心きものです。

歴史を感じさせる建物は明治4年の町家を改築。鉄鋼問屋の面影を残す大きな吹き抜けや、明かり採りの土間。アンティークきものも魅力のひとつです。掘り出しものと出会えるかもしれません。古都の新しい観光スポットとしてのぞいてみてはいかがでしょうか。


季節のきものと帯(1月)

季節のきものと帯(2月)

季節のきものと帯(3月)

季節のきものと帯(4月)

季節のきものと帯(5月)

季節のきものと帯(6月)

季節のきものと帯(7月)

季節のきものと帯(8月)

季節のきものと帯(9月)

季節のきものと帯(10月)

季節のきものと帯(11月)

季節のきものと帯(12月)